ご参加者の声(中西典子様)

Shinjusou niji no moridama

Owner’s Voice ご参加者の声

迎えに行く日を心待ちにしていました。
おかえり、フーラ。

メンタルドッグコーチ 中西典子さまより

アコヤガイさんに私のフーラを預けてきました-2018年12月にいただいたお手紙から-

フーラちゃん フーラが亡くなったのは、2018年6月15日。肝臓の不調が見つかり余命1ヶ月宣告されても、さらに9ヶ月もがんばってくれました。
できるだけ余計な治療はしたくないということもあり、自然療法で闘病してきたからか、亡くなる前日まで、お気に入りの場所を歩き回る姿を見せてくれました。
最期は静かに私の腕の中で亡くなったフーラ。私が迎えた唯一の女の子だったこともあり、その悲しみは格別深く、そんなときに、お骨を真珠に生まれ変わらせるという「真珠葬・虹の守珠」の話を知りました。

私は、もう一度フーラに会える気がして、お骨を真珠にしていただくことにしました。

貝を持つ中西さん ひとつひとつ丁寧な手作業で、透明な樹脂でコーティングされたフーラのお骨と一緒に、 2018年11月、五島列島 奈留島へ向かいました。 お骨は多賀真珠代表、清水氏の「神の手」によって、母となるアコヤガイへ入れていただきます。 フーラを抱いたアコヤガイたち、まずは近くの海へ入れられ養生開始するのを見届けてきました。 養生後、真珠を抱いていることが確認されると、さらに豊かな沖へ移されます。

1年後、フーラと再会するのがとても楽しみです。

多賀真珠のみなさま、五島の海、山、風、海に生きるみなさま、
アコヤガイ母さんに感謝の気持ちを込めて「フーラ」をどうぞよろしくお願いします。

フーラを迎えに行く日を心待ちにしていました-2019年12月にいただいたお手紙から-

フーラを奈留島の海に託してから、お骨を抱いたアコヤ母さんたちの写真と奈留島のマップをトイレに飾り、毎日奈留島の海、アコヤ母さんたちに思いを馳せる毎日を過ごしてきました。それは、フーラの死への悲しい思いではなく、フーラを迎えに行く日を心待ちにしていた、ワクワクするような気持ちでした。

阿古屋貝に祈りをこめて そして、2019年11月、奈留島の海で真珠になったフーラを迎えに行きました。

当日、曇り~雨の予報に反して晴れ間が!
奈留島はやはり祈りの島です。

アコヤガイの母さんからフーラの真珠を取り上げてくださったのは、お父さんとも言える多賀真珠の清水氏。
取り出す前、真珠ができていることを確認したときの笑顔に、日本一の真珠を作る大ベテランも、この斬新なプロジェクトに対する不安はあったのだろうなと感じました。

清水氏の慎重な手元を見つめながらドキドキ、ワクワクしている私のところへ、フーラは真珠に生まれ変わって帰ってきてくれました。

次々と出てきたフーラの真珠は、白いもの、青っぽいもの、ピンク色に見えるもの、さまざまでした。どれもアコヤ母さんの色をいただいて育ったものです。
虹色の守珠に 自然のものなので、独特のシミなどもあり、それはまた個性として愛おしく感じました。
フーラを真珠にしてくれたアコヤ母さんは、静かに海へ帰り寿命を全うします。

託したときはまだ、世界遺産にはなっていなかった五島の島々、迎えにいったときには世界遺産に登録されていました。
奈留島は二次離島になるので、そこまで行くのもなかなか時間がかかりますが、常夏の島とは違う青く澄んだ海に魅せられて、島へ行くのはいつもとても楽しみです。

都会では想像できない、自然が作り出した神秘を目の前に、毎回無力感を味わいますが、それはそれでなんだかほっとした気持ちになるので不思議です。
「無力でいいんだよ」そう言われているような気がするからでしょうか。
全然知らなかった島が、今ではとても温かく、第二の故郷のように感じられるのは、大切なフーラを真珠として蘇らせてくれた、祈りの島のパワーなのだと思います。

愛犬を亡くすことは、身を引きちぎられるほど辛いことで、その悲しみは癒えるとは思えませんが、フーラの真珠をながめていると、少しだけ心が和みます。

アコヤ母さん、ありがとう。おかえり、フーラ。
ありがとうフーラ