代表 増田の真珠葬の物語

Shinjusou niji no moridama

悲しみの向こうへ

代表 増田の真珠葬の物語

私は、子供の頃に一緒に暮らした愛犬「チビ」の死がトラウマで、そこから20年以上、動物と暮らすことが出来ませんでした。
とても苦しそうな「チビ」に何もしてあげられなかった。病院で安楽死をさせるのに、付いていけなかった。それどころか、帰ってきた「チビ」に会うこともできず、翌日お墓の前で泣くことしかできなかった。
今、この文章を書いていても、まざまざと蘇り、懺悔と後悔の涙がこぼれます。

真珠葬のはじまり「ランちゃん」の飼い主の松下さんもやはり後悔と懺悔の中にいました。「ランちゃん」の真珠を手にしたときの松下さんの表情、あの涙と優しい笑顔。私もそうなりたいと心から思いました。
これまでに、たくさんの愛された仔たちをお預かりし、その誕生を飼い主さまと迎えました。みなさん、本当に優しいお顔で、帰りを喜んでおられました。

大人になりご縁に恵まれ、私は昨年まで、6匹の猫と暮らしていました。
20歳を超えた保護猫兄弟と11歳、10歳、9歳のみんな男の子。
動物と暮らして、20年も死に立ち合うことの無かった私は本当に幸せ者でした。
その代償でしょうか。
この1年の間に、9歳、22歳、22歳の仔を立て続けに亡くしました。
誰の死も受け入れることができず、彼らがすべての幸せな思い出を持ち去ってしまいそうで、精神のバランスを保つことがとても難しく、思い出しては泣いています。
真珠葬を始めてから、ペットロスの勉強もし、覚悟もしていたはずなのですが・・・
9歳半で逝った「蓮」。食いしん坊で甘えん坊の可愛い子でした。
彼を去年の秋、奈留島に預けました。
あと2か月で帰ってきます。
今、確かに彼の帰りを信じて、とても楽しみにしている私がいます。
彼に再会した時、私もきっとみなさんと同じように、笑顔で「おかえり」と言いそうです。

この原稿の締め切りが9月、彼の帰りは11月
この続きは、また次の機会に書かせていただきたいと思います。

真珠葬 代表
増田智江